笑いについて、少し考えてみる


http://alfalfa.livedoor.biz/archives/50958112.html

結構、枝雀さんの話は有名なんだなぁ。
自分自身、「笑いをとりに行く」という行為を、普段から野球の「ピッチング」に見立てている。
たとえば。

  • ストライク:笑いをとる,あるいは結果的に笑いのとれた行いや言動
  • ボール:笑いを取れなかった,または敢えてとりに行かなかった。

コースでいうと…

  • 外角:誰もが知っている分野の話
  • 内角:一部にしか知られていない話題,換言すればオタ的なネタ,身内ネタ
  • 高目:ついてくるのが無理気味な話題
  • 真ん中:標準的・常識的なコース
  • 低目:食いついてきたら儲けモノな話題

というような感じ。
そこに球種を絡めてみる。

  • 直球:話題自体の面白さや,観点の斬新さを中心にする
  • カーブやチェンジアップ:ゆっくりとしたテンポでの間を取る,視点をずらす
  • スライダーやフォーク:速いテンポでタイミングを外す

こんな感じ。例として,過去に出くわした電車内でのおもしろい出来事は外角へのストレート。自分の周囲に起きた何でもないことをガンダムの登場人物に置き換えて話すのは、内角高めへの直球。
面白味の効果を増すため、スライダーやチェンジアップ気味に話し方を変化させる。
「一つのネタで笑いをとるプロセス」「一つの場の中で、空気を支配して暖めていくケース」などで、上記の捉え方は微妙に変わっていくんだろうけども大まかはこんなモンかと。
そこに、各個人が持つ「投球フォーム」というのも加味されていく。
コテコテ関西芸人はワインドアップ型の本格派、話自体に面白さはないもののコイツが言うとなぜか面白い、というのは中日の山本昌っぽい左の変則投法。話題の出所がつかみにくいタイプはアンダースロー、ってな感じ。

自分語りをするのは気が引けるんですが、上記内容を置き換えてみると「若いときはオーバーハンドから直球を投げおろす速球派を自認していたが、加齢とともに球速が衰えてきた自覚があって、サイドハンドから緩急つけてコーナーを投げ分けるタイプになった。得意球はアウトローへのカーブとインハイの真っ直ぐ。」という風になると思う。
あくまで自己評価だから、他人から見たらどうなってるのか知りゃしませんが。
自分の話がつまらない、と思ってらっしゃる方は、上記のように組み立てを考えて話すだけで随分違ってくるんじゃないかと思うんです。
面白い、と思う話をそのまま「真っ直ぐ」のみで投げ込めば、いくら球が速かろうが空振りは取れないワケで。しかも事前にネタとして完成度を高くして作りすぎると
「正確な射撃だ、だがそれ故にコンピューターにも予測しやすい!」
となってしまいがち。つまりは整いすぎてて、次の展開だとか起伏がある程度予想されてしまい相手の感情を崩せなくなってしまう。


因みに
コンパ→外角の真っ直ぐ中心に組み立てて、たまにインハイの変化球で相手の捌き具合を観察。決め球はもちろんインロー直球。今後の伏線のため、合間に変化球を1球だけ交えるのをお忘れ無く。
キャバクラ→物怖じせずにガンガン内角を攻める。デッドボールになっても所詮こちとら客だ、ぐらいの気持ちで。ここで内角への投球にビビらない魂を養う。
職場の飲み会→真ん中低めのチェンジアップとハーフスピードの真っ直ぐ。速球は捨ててむしろ組み立て自体を重視する。

どんなもんでしょうかね。