日本語テストをやらかさせていただいてまいります

http://biz.ascii24.com/biz/news/article/2006/01/12/659942-000.html
ジャストシステム、日本語テスト"ATOK presents 全国一斉!日本語テスト"を実施

http://www.atok.com/nihongotest/
ATOK presents 全国一斉!日本語テスト

結構自信満々で臨んだものの、結果は79点。
そして間違えた問題はこちら(以下ネタバレ含みますので、先にトライしてからどうぞ)

【問10】
「近付く」を現代かなづかいで書きました。正しいのはどっちでしょう。
(1) ちかづく
(2) ちかずく

→答え:(1)
「づ」が正解。
「ちかづく」は、形容詞「近い」の語幹「ちか」+動詞「付く」からできた語で、この場合はことばのでき方にしたがい、「付く(つく)」のかなづかいに合わせて、「づく」と書くのが現代かなづかいの決まりです。
「片づく」「基づく」なども同様です。

なんだか入力ミスったっぽいです。『ちかずく』てorz

【問11】
地震」を現代かなづかいで書きました。正しいのはどっちでしょう。
(1) じしん
(2) ぢしん
→答え:(1)
「地球(ちきゅう)」「土地(とち)」に見るように、「地」は「ち」と読むから、「地震」の場合も「ぢしん」が正解だろうと考える人があるかもしれませんが、実は、それは誤りです。
常用漢字表によると、「地」には、「ち」と「じ」の二つの音(おん)があって、「じ」と濁っていう場合は、「ぢ」ではなく、「じ」のほうを使って、「じ」と書く、というのが現代かなづかいの決まりです。

これは、ウラのウラをかいたつもりがウラでした、みたいな。

【問13】
次の太字の語は「送り仮名の付け方」に従って送ったものです。正しいものを1つ選んでください。
(1) 私は必らずしも賛成しない。
(2) 幼な子イエスの生誕を祝う。
(3) 恥かしいことをした。
(4) 己の立場ということも考えなさい。
(5) 四季折り折りの歌を歌う。

→答え:(4)
それぞれ「必ずしも」「幼子」「恥ずかしい」「己」「折々・折折」が正しい送りがなです。
特に、「幼子」「己」は、「幼な子」「己れ」としたくなるかもしれませんが、現行の送りがなでは認められていません。

『幼な子』は認められていないのか。という一文を書くときにも『幼子』と変換されるATOK。あんたすげーよ。

【問16】
どちらのほうがより適切な言い方でしょうか。
(1) 彼女はものを知らなさすぎる。
(2) 彼女はものを知らなすぎる。
→答え(2)
「さ」のはいった「知らなさすぎる」も、誤りというわけではありませんが、より適切な言い方は「さ」を伴わない「知らなすぎる」のほうです。
「お金がなさすぎる」のように、形容詞の「ない」に「〜すぎる」が続くときは、必ず「さ」がはいりますが、否定の助動詞「ない」に「〜すぎる」が続くときは、「な」に直接「すぎる」がついて、「〜なすぎる」となるのが一般的です。
「ものを言わなすぎる」「話を聞かなすぎる」なども同様です。

と、文法にバラして教えて頂くとなるほどそうか、なんですがそれを常態で気づくかどうか、というとかなり高度なのでは。まぁ自分が間違えたから言うんですが。

【問17】
どちらのほうがより適切な言い方でしょうか。
(1) 先生とお会いしたく、今から御自宅に伺います。
(2) 先生にお会いしたく、今から御自宅に伺います。
→答え:(2)
何となく分かってはいるが、違いを説明せよと言われると困ってしまうのが助詞の用法です。
ここでは、とりあえず、「と」は対等の相手を、「に」は動作の向かう方向性のある相手を表すと覚えておきましょう。「先生とお会いする」というと、先生が対等の相手になり、礼儀を失する言い方になってしまいます。「に」を使って、「先生にお会いする」というほうがより適切な言い方になります。

ここで連続不正解となる。そして説明を読んでもピンと来なくなる。助詞と女子の扱いは本当に難しい。つーか後者については未だに不明である。
そして『〜にお会いする』『〜とお会いする』でググるくとにより多数の用例サンプルを得、やっとピンと来る。ニホンゴ、ムツカスィネ。

【問23】
手紙文で初めのあいさつに使う「拝啓」の類を頭語(とうご)、結びのあいさつにつかう「敬具」の類を結語(けつご)と言います。ところで、手紙文は、「拝啓」で始めたら、「敬具」で結ぶというように、形式的な約束ごとがあります。適切な組み合わせのものを選んでください。
頭語 ― 結語
(1) 前略 ― 敬具
(2) 冠省 ― 草々
(3) 謹啓 ― 不一
→答え:(2)
「前略」は、時候のあいさつを省略しますの意。「草々」(ときに「不一」)で結びます。
「草々」は、簡略なさまをいう語で、「匆々」とも書きますが、「早々」と書くと誤り。
「冠省」も、時候のあいさつを省略する意ですが、「前略」よりもやや硬い表現で、「草々」と組み合わせて、(急ぎの)ビジネス文書などで使われます。「かんしょう」と読み、「かんせい」と読むと誤り。
「謹啓」は、最上級の敬語ですから、「敬具」で結ぶのが一般的。
「不一」は、意を尽くさないの意で、「草々不一」とも使います。

どうみてもあてずっぽうで印を入れてました。本当にありがとうございました。
年賀状書くときにいつも思うんですが、こういった古くからの『形式』がそのまま現代に引き継がれているものに接するとき、いつも不安な気持ちに襲われる。これで果たして大丈夫なんかいの?と。
正しい運用がそのまま自分たちに備わっているとは到底思えず、さはさりながら今更人に聞けないジレンマ。ニッポンノフウシュウ、ムツカシネ。

次の文のうち、正しいのはどれですか。
(1) 愛想もくそも尽き果てる。
(2) 愛想もみそも尽き果てる。
(3) 愛想もこそも尽き果てる。
→答え(3)
「愛想もこそも尽き果てる」は、「愛想が尽きる」を強めていう言い方。
「こそ」は語調をととのえるために加えたもので、特別の意味があるわけではありません。
有名な小説家で、「愛想もくそも尽き果てる」と書き続けた人もいますが、もちろん誤りです。

ΩΩ<ナ、ナンダッテー
『愛想もこそも』なんて聞いた事がなかったんですけど、あるんですねぇ。
この辺りはなんとなく【愛想どころか、相手に渡すモノは糞すらもない】みたいな雰囲気が伝わる不正解の方が好きだったり。

《次回に続く》